北海道の住まい読了目安 約5分

凍害とは?北海道の外壁を傷める原因と、塗装でできる予防策

塗装後のサイディング外壁

外壁の表面がポロポロと欠けている、塗装が部分的に剥がれて下地が見えている——北海道でこうした症状を見かけたら、それは「凍害(とうがい)」かもしれません。本州ではあまり聞かない言葉ですが、寒冷地の住まいにとっては、外壁の寿命を左右する大きな要因です。

この記事では、凍害が起きる仕組みと症状の見分け方、そして塗装によってできる予防策を解説します。

凍害の仕組み:水は凍ると約9%ふくらむ

水は氷になるとき、体積が約9%増えます。外壁材に染み込んだ水分が冬の夜に凍ると、この膨張する力が外壁材を内側から押し広げます。日中に気温が上がって解け、夜にまた凍る。この「凍結と融解」を何度も繰り返すうちに、外壁材が少しずつ壊れていく現象が凍害です。

つまり凍害は、厳しい寒さそのものよりも「外壁が水を吸っていること」と「凍ったり解けたりを繰り返すこと」の組み合わせで起こります。冬でも日中はプラスの気温になる日が多い地域や、日当たりのよい面でかえって症状が進むことがあるのは、このためです。

凍害が起きやすい外壁材と場所

特に注意したいのは、現在の住宅で広く使われている窯業系サイディングや、モルタルの外壁です。これらはセメントを主な原料としており、素材そのものには水を吸う性質があります。それを防いでいるのが、表面の塗膜です。塗膜が劣化して防水性が落ちると、外壁材が水を吸い始め、凍害のリスクが一気に高まります。

  • 浴室・洗面所・キッチンまわりの外壁:室内の湿気が壁の中を通って外壁材に届きやすい
  • 窓やサッシのまわり:結露水や、コーキングの切れ目から入った雨水がたまりやすい
  • 外壁の下端・基礎に近い部分:積もった雪に長期間触れ、雪解け水や跳ね返りの水を受ける
  • 北側や日陰の面:乾きにくく、外壁が水分を含んだままになりやすい
  • サイディングの継ぎ目や切り口:塗膜で守られていない断面から水を吸いやすい

こんな症状は凍害のサインかもしれません

症状状態の目安
細かいひび割れ・塗膜の浮き初期。外壁材が水を含み始めているサイン
塗装が剥がれ、表面がザラザラと荒れている進行中。外壁材の表層が壊れ始めている
外壁材の表面が欠ける・層状に剥がれ落ちる重度。外壁材そのものが傷んでおり、補修や張り替えの検討が必要

凍害の厄介なところは、一度始まると冬を越すたびに進行することです。欠けた部分はさらに水を吸いやすくなり、次の冬にもっと大きく壊れる、という悪循環に入ってしまいます。

塗装でできる凍害の予防策

1. 塗膜の防水性が切れる前に塗り替える

凍害対策の基本は、外壁材に水を吸わせないことです。チョーキング(外壁を触ると白い粉がつく現象)や色あせが出てきたら、塗膜の防水性が落ち始めている合図。外壁材が傷む前の段階で塗り替えることが、もっとも確実で経済的な予防になります。

2. コーキングの補修をセットで行う

サイディングの目地やサッシまわりのコーキングが切れていると、そこから入った水が外壁材の裏側や断面に回り込みます。塗装だけきれいにしても、水の入り口が残っていては凍害は防げません。塗り替えの際は、コーキングの打ち替え・補修もあわせて検討しましょう。

3. 湿気を逃がせる塗料を選ぶ

外からの水は通さず、壁の中の湿気は外へ逃がす「透湿性」のある塗料は、寒冷地の外壁と相性のよい選択肢です。壁の内側に湿気がこもると、塗膜の膨れや凍害の原因になるためです。どの塗料が合うかは外壁材や建物の状態によって変わるので、現地を確認したうえでの提案を受けるのがおすすめです。

すでに外壁材の欠けや剥がれが進んでいる場合、上から塗装するだけでは直りません。傷んだ部分の補修や、範囲によっては部分的な張り替えが必要になります。だからこそ、症状が軽いうちの対処が大切です。

まとめ:凍害対策は「水を吸わせない」に尽きます

凍害は北海道の住まいにとって避けて通れないテーマですが、塗膜とコーキングが健全なうちは、外壁はしっかり守られています。「これって凍害?」と気になる症状があれば、冬を越して進行してしまう前にご相談ください。井上塗装店では、新ひだか町静内を拠点に道央・道南エリアで現地確認・お見積りを承っています。

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